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レイカの水稻班日記

宜蘭小農食譜

-水稻クラス 第 4 回

日期:(三月第三週開講)2023.3.25

天氣:陰

「哈…哈欠!」 早晨,我打了一個大大的噴嚏然後起床了。潮濕的空氣讓我的鼻子癢癢的。 看著窗外,果然如我所料,天空中飄著灰灰的雲。 我穿上長靴,拿著雨衣,便出門。
「ハ……ハックシュン!」 朝一番、大きなくしゃみをして起きた。湿気を帯びた空気が、私の鼻をくすぐる。 窓の外を見ると、思った通り、空には薄暗い色の雲が広がっていた。 私は念のために長靴を履き、合羽を片手に家を出た。
第一課堂種下種子的育苗盆中,秧苗們已經茂盛到看不見底下的土的那種地步。看到這個場景,我想起了種下種子的那天。 當天育苗盆裡只有少量的土壤和幾顆種子。但幾天後,脆弱的嫩芽冒出土壤。

第一回目のクラスで種を蒔いた育苗箱には、土が見えないほどにまで苗が茂っていた。それを見て、私は種を蒔いた日のことを思い出す。

あの日の育苗箱の中にあったのは、少量の土と、たった数粒の種。それが数日後には、土の上にひょろりと、弱々しい芽が顔を出していた。

距離種下秧苗已經過了一個月。在密集排列、且閃耀綠色的秧苗中,我摘下其中一株,發現它的細根緊緊地纏繞著土壤。當我看著這株苗在我手上時,我感到很滿足,就像看了一場大團圓結局的戲劇的感覺。
それから一ヶ月経った今日。所狭しと並んだ、緑色に輝く苗。その内のひとつをつまんで持ち上げると、幾つもの細い根が、そこにある土を余すことなくぎゅっと抱きしめていた。私はしばらく手のひらに乗る苗を見つめるうちに、ハッピーエンドのドラマを見たような満たされた気分になった。
正在做夢的我聽到文昌老師喊我們:「走吧〜差不多要開始了!」我穿上長靴,拿著裝滿秧苗的桶子,走向田區。從桶中取出秧苗補秧時,我不禁想到:「他們會不會對突然的遷移感到驚慌失措呢?」當然會啊。但我相信,他們會依據所處的環境來改變自己的形狀和姿態,堅韌地生存下去。
と、そんな夢見心地な私に、曾先生が「そろそろいくぞー。」と、声をかけた。私は長靴を履き、苗が入ったバケツを下げて、田んぼへと向かった。 補植のためにバケツから苗を取り出す。その度に、「彼らは全く思いもよらない突然の引越しに慌てふためくだろうか」と、思いを馳せた。というか、慌てて当然だ。それでもきっと、彼らは与えられた環境に合わせて姿かたちを変え、力強く生き抜いていくだろう。
下午,我們聚集在深溝的寺廟「三官宮」,這裡可以說是深溝的象徵(「ミャオ」:類似於中國傳統的寺廟,在旅遊指南等上也常見到)。寺廟在台灣各地都存在,成為當地附近居民休息的場所。在被紅色的柱子和各種龍鳳的裝飾物圍繞的廣場上,坐在紅色的椅子上,一起聊天。對於當地居民而言,這是再普通不過的日常場景,但對於像我這樣的移民來說,這仍然是一幅令人感動的景象、令我讚嘆到「這就是台灣!」
午後は、深溝のシンボルともいえる廟(「ミャオ」:観光ガイドブックなどで目にするような中華圏固有の寺)に集まった。 廟は台湾各地の至る所に存在し、各地域民の憩いの場となっている。真っ赤な柱や装飾物に囲まれた広場で、真っ赤な椅子に座って世間話に花を咲かせる。それは地元民の彼らにとってなんの変哲もない日常の一コマだが、移住民である私にとっては、何度見ても『これぞ台湾!』と思える光景である。
很快的,陳阿公從廟的隔壁房子腰桿很直的走出來。看來他負責接下來的下午課程。陳阿公說道:「來來,我們開始吧。」接著,他在廣場上的椅子很自然的坐下來。隨著他,我們也圍著陳阿公坐下。當我注意到時,我也成為了「這就是台灣!」風景的一部分了!
間もなくして、廟の隣の一軒家から、背筋のぴしっとした阿公(「アーコン」:おじいさん)が出てきた。どうやら今日の午後のクラスを受け持ってくれる方らしい。 阿公が「さあさあお話しましょうか。」と、広場の椅子へ腰掛けた。後に続き、私たちも阿公を囲むようにして椅子に座った。そうして、気づいたときには私までもが『これぞ台湾!』の風景の一部となっていたのだった。
以下是這天我聽到的陳阿公的故事的一部分。
以下が、この日私が聞いた陳阿公(チェンアーコン)の話の一部である。
———陳阿公在七歲的時候開始從事農業是
——— 農作を始めたのは7歳の頃。

那是在日本統治時代,是日本人剛開始在台灣推廣稻作的時代。當時大家沒有時間去上學,幫助父母在農田裡的工作是再自然不過的事情了。


那時候,自然農法的概念還不存在。這是因為農藥和化學肥料還不存在。可以說,每個人都是用自然農法來種植農作物的。每年的穗子一年比一年小,或是米的品質不穩定,這是農民唯一的煩惱。


在這樣的情況下,政府開始推廣化學肥料。當農民們按照指示撒下去後,稻子明顯地變得更有生命力了。「這真是太好了!」農民們大聲歡呼,並且開始不斷增加使用量,使用量達到了二倍、三倍的數量。

それは、統治時代にやってきた日本人が稲作を台湾人に広めてすぐの時代。みんな学校に行く余裕などなく、親の畑仕事を手伝うのはごく当たり前のことだった。 この頃にはまだ、自然農法という概念さえもない。というのも、農薬や化学肥料がまだ存在しな かったからだ。いわば誰もが自然農法で農作をしていた。たわわに穂が実ったと思えば翌年の穂はみすぼらしいほど小さかったり、米の品質が不安定なことが農民の唯一の悩みであった。 そんなとき、政府が化学肥料というものを普及させる動きに出た。言われた通りにそれを撒くと、稲は目に見えるように力を漲らせた。「これはいい!」と、農民たちは2倍、3倍とどんどん使用量を増やしていった。
接著發生了什麼事… 害蟲大量爆發,農民陷入困境。 該如何解決害蟲的問題呢… 於是農藥成為一項新的普及工具。 政府建議使用農藥,施用後害蟲迅速死亡。「太好了!」農民們開始增加使用量,甚至超過了原本的2倍、3倍。沒有人對農藥的安全性產生懷疑。 「畢竟政府推薦的,不可能是危險的。」
すると何が起きたか… 害虫が大量発生し、農民は頭を抱えた。 害虫被害をどう解決するのか… と、ここで新たに普及したのが農薬である。 政府の言う通りに農薬を撒くと、害虫がみるみるうちに死んだ。「これはいい!」と、2倍、3倍と使用量を増やしていった。一人たりとも農薬の安全性に疑いを持つ者はいなかった。 「なんと言ったって政府が推奨しているものだ。危険なわけがない。」
當農民們開始抱怨身體不適時,才開始注意到異樣。有人看到正在噴灑農藥的農民突然倒下,自己的視線也變得模糊、眼睛充血。吃過使用過多農藥的蔬菜後,隔天身體也出現了異常。陳阿公認為,如果繼續採用傳統農法,生產者和消費者最終都會倒下,因此他開始實行自然農法,一直到現在。
異変に気づいたのは、まわりの農民たちが体の不調を訴え始めたからだ。隣の畑で農薬を撒いている最中の農民が、突然バタッと倒れる姿を目にしたかと思えば、ついには自身の目も赤く充血して、視界が霞んだ。農薬を多く使用した野菜を食べた翌日には、体に異変が生じた。 「これ以上、慣行農法を続けていては、いつか生産者も消費者も共倒れしてしまう。」陳阿公はそう考え、現在まで自然農法をするに至ったのだった。
陳阿公的想法一直都很有道理,在他的故事中沒有包含任何信仰性的想法或固定的概念。他並不是輕易地將農薬歸為壞事、無農薬為善事等僵化的分類方式。陳阿公的答案是基於七歲開始務農至今他自己累積的經驗所得出的,比起某些機構發表的研究結果,他感到自己的答案更值得信賴。
陳阿公の考えは一貫して筋が通っていて、話の中には信仰的な考えや固定概念が一切含まれていなかった。農薬は悪で、無農薬は善、などと安易なカテゴライズをするのではない。阿公自身の経験を基に出した答えは、どこぞの機構が発表している研究結果よりも、信用に値するものだと感じた。
當談話結束後,接下來陳阿公帶領我們參觀深溝地區支撐作物們生產的蓄水池。從蓄水池往外走約50公尺處,可以看到一條大溝。仔細看,可以發現水面有微微波動,原來是地下水湧出的結果。
話を終えると、次はこの地域一帯の支えとなっている貯水池へと私たちを案内してくれた。その貯水池から50メートルほどのところには、大きな溝があった。目を凝らして見てみると、水面がふつふつと波打っていることに気付く。水が地下から湧いているのだ。
深溝有一些美麗的水塘,也因此成為一個著名的旅遊勝地。原來離我們和農田很近的地方就有湧泉,而且這些湧泉正是深溝地區每一塊田裡的水的來源,這樣的想法我從來沒有想過。我已經在宜蘭住了大約三年了,但我的思維還是有點都市化的想法,以為水是從水龍頭出來的。
この地域には、いくつかの綺麗な溜池があり、観光地としても有名だ。だけど、田んぼと田んぼの間の、こんなに身近な場所からも水が湧いていて、更にはこの地域にある数々の田んぼに流れている水が湧き水だなんて、考えたこともなかった。 ここ宜蘭に住んで約3年になるが、私の思考はまだまだ「水は蛇口から出るもの」という都会的な考えが少なからず残っているのかもしれない。
接著我們去了深溝其他的水源地。接下來我們參觀的地方位就在馬路旁,那裡有一條清澈的水流。陳阿公輕鬆地跨過一個小混凝土障礙,逆著水流用舀了一桶水,然後回到了我們所在的路上。
他にも水源となる場所はある。次に案内された場所は公道の脇にあって、そこには透き通ってキラキラとした水が流れていた。阿公はコンクリートの小さな隔てを軽々と乗り越え、水流に逆らうかたちでバケツいっぱいに水を汲み、また私たちのいる道路へと戻ってきた。
陳阿公一邊向我們展示裝在水桶中的清澈水,一邊講述這條水源曾經也有差一點遭受到建築工程而被封堵的危機。幸好當時農民們積極抗議,這股水流最終得以保留下來。
阿公はバケツに入った綺麗な水を私たちに見せながら、当たり前に流れているこの水も、あるとき建築工事によって塞がれてしまう危機にあった、と話した。幸い、当時の農民たちによる熱心な抗議により、水流が塞がれることは免れたそうだ。
在我的腦海中浮現出「農作物是大地賜予的恩惠」這樣耳熟能詳的一句話。”水”也是人類無法擁有的偉大恩惠之一,卻仍然賜予這片土地和人們祝福,繼續滋潤著他們。如果沒有這水,宜蘭的米也不會變得這麼美味。
私の頭の中に「農作物は大地の恩恵を受けてできている」という、よく耳にするような言葉が浮かんだ。“水”は人間が所有することのできない偉大な恩恵のひとつであり、それは現在もこの地に恵みを与え、土地と人々を潤し続けている。この水がなければ、宜蘭の米もここまで美味いものにならないだろう。
就這樣結束了一天行程的時刻,正好開始下雨了。雖然要淋著雨回家,但並不感到沮喪。早上就是為這個下雨時刻準備了雨衣。而且,我覺得這場雨也會變成湧泉,繼續賜予我們和土地恩惠,所以這樣的事情再怎麼樣感激也不為過。
こうして一日の行程を終えたところで、ちょうど雨が降り始めた。雨を浴びながら家に帰ることになるが、憂鬱ではない。 こんなときのために朝、合羽を用意してきた。それに、この雨がまた湧水となって私たちに恵みを与えると思うと、こんなにありがたいことはない、と思うから。
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